株式会社カイオム・バイオサイエンス

文字
拡大

  • 小さいサイズ
  • 少し大きいサイズ
  • 大きいサイズ
  • Print
  • Contact
トップ  >  技術情報  >  用語解説

用語解説

ADLib®(アドリブ)システム
ニワトリ細胞をもとにして作製された細胞株であるDT40細胞のもつ抗体遺伝子の組換えを活性化することによって、抗体タンパクの多様性を増大させ、特定の抗原を固定した磁気ビーズで特異的抗体を産生する細胞をつり上げる仕組みです。理研で開発された技術で、当社はその独占的な実施権を保有しております。既存の方法に比べ、迅速性に優れていること及び従来困難であった抗体取得が可能であること等の点に特徴があると考えております。
抗体医薬
ヒトには体を守る防御システムが備わっています。すなわち、細菌やウイルスの持つタンパク質を異物(抗原)として認識し、その異物に反応するタンパク質(=抗体)が異物を攻撃する仕組み(抗原抗体反応)です。ヒトが本来的に持つこの反応を生かした医薬品が抗体医薬品(抗体医薬ともいわれます。)です。
リード抗体
医薬品の候補となる抗体のことです。
抗原
通常、細菌やウイルスの持つタンパク質等、体内で異物と認識され、抗原抗体反応を起こさせる物質のことを抗原と言います。抗原が体内に入ると、これを撃退するための物質として抗体が作られ、抗原を排除するために働きます。さらにこの意味から派生して、抗体に結合する物質、あるいはこれから抗体を作製したい物質全般を、抗原と呼ぶこともあります。
モノクローナル抗体
単一の抗体分子を産生する細胞から得られた抗体のことをいいます。特定の性質を持つ抗体を大量に産生することが可能であり、抗体医薬品の開発にも利用されます。
破傷風菌
自分では気づかない程度の小さな切り傷から感染し、重症の場合は全身の筋肉麻痺や強直性痙攣をひき起こす破傷風の病原体です。芽胞として自然界の土壌中に常在し、毒性が極めて強い細菌です。
マウスハイブリドーマ法
最も一般的なモノクローナル抗体作製技術です。動物個体を使うことから、必要な抗原量や抗原の適応範囲等に制約があり、かつ作製に時間を要します。
ファージディスプレイ法
遺伝子工学的手法でファージ(細菌に感染するウイルス)粒子に多様な抗体タンパク質の抗原認識部位を発現提示させ、抗原と反応するファージを回収して、モノクローナル抗体を作製する方法です。なお、同じ操作を複数回繰り返すため必要な抗原量が多くなり、かつ作製に時間を要します。
ライブラリ
一つ一つの細胞が異なる構造の抗体を持っているような、大量の細胞の集団のことを、図書館にたとえて、ライブラリと呼びます。ADLib®システムにおいては、論理的には無限の抗体遺伝子配列の異なる細胞ライブラリを作製する事が可能であります。
DT40細胞
ニワトリのファブリキウス嚢(鳥類に特有な一次免疫器官)から取り出され、実験的に不死化されたB細胞(抗体を産生する細胞の一種)です。このDT40細胞株の抗体遺伝子座において起こるDNA組換えを人為的に活性化することによって、多様な抗体を産生する細胞集団(ライブラリ)が得られます。これがADLib®技術の基になっています。
トリコスタチンA(TSA)
ニワトリDT40細胞にクロマチン弛緩を誘導するために利用する薬剤で、ヒストン脱アセチル化酵素という種類の酵素の働きを阻害する働きがあります。
相同組換え
相同組換え(相同的組換え)は,DNAの塩基配列がよく似た部位間で起こる遺伝子の組換えメカニズムのことをいいます。 様々な化学物質や放射線により切断されたDNAは主に相同組換えによって修復されます。また、相同組換えがうまくいかないと精子や卵子が形成されなくなる等、生命が存続するために不可欠な仕組みの一つです。DT40における抗体遺伝子座の相同組換えは、抗体遺伝子の多様化を創出するための仕組みとして機能しています。
ヒト型化された抗体
人の抗体に似ていますが、一部他の動物由来の構造を保持する抗体のことを言います。
免疫寛容
自身の体の構成成分やそれに似ている構造を持つ抗原に対しては、これが異物とみなされないために体が免疫反応を示さず、体内で抗体を産生しない状態をいいます。
病原毒素
主に細菌等の生物によって作られる、毒性を持った物質をいいます。たとえば、病原性大腸菌O157の持っている毒性の物質も病原毒素の一つです。
免疫反応
生体が外来性あるいは内因性の物質に対して自己か非自己かを識別し、非自己の物質を排除することで、個体の生存維持のために起こす一連の生体反応をいいます。
ADLib® axCELL
ADLib®システムの応用技術の一つです。ADLib®システムで使用する抗原を細胞にまで拡大した技術で、当社の独自技術です。細胞表面に発現する抗原をそのまま自然な状態で利用することで、従来技術では取得困難であった抗体を得ることができます。
GPCR
GPCR(G-Protein-Coupled Receptor)は、7回膜貫通型タンパク質であり、がんや免疫疾患の治療を目的とした有力な医薬品ターゲットとして注目されています。
セレクション
数多くの候補細胞から抗原特異的な抗体を発現する細胞を選択することをいいます。
ADLib® Combo
ADLib®システムの応用技術の一つです。既存の抗体とは異なったエピトープ(抗体が認識する抗原の一部分)を認識する抗体の取得方法で、当社で開発に成功したものです。
超高度多様化 ADLib®
オリジナルのADLib®システムのライブラリの多様性をさらに向上させたものになります。ここで、ライブラリの多様性向上とは、ADLib®システムにおいて、ライブラリによりバラエティに富んだ抗体が含まれるように改良することをいいます。ADLib®システムにおいては、論理的には抗体遺伝子配列の異なる無限に大きな細胞集団ライブラリ(例えば、図書館の蔵書をイメージして頂けるとわかりやすいと思います)を作製することが可能であり、こうしたライブラリを用いることで、最近の実績ではほぼ全ての抗原に対する特異性のある抗体が取得できています。なお、超高度多様化とは、オリジナルのADLib®システムのライブラリの多様性と比較し、10倍程度に多様化したものになります。
キメラ抗体
ヒト以外の動物に由来する抗体分子のうち抗原と結合する部分(可変領域)を取り出し、ヒト由来の抗体分子の定常領域と交換したものをヒトキメラ抗体といいます。このような異種の抗体のキメラ抗体は、一般的に可変領域のもっている抗原と結合する能力を保持することが知られています。
高親和性セレクション
いきなり親和性の高い抗体のみをセレクションする方法のことです。親和性が高いとは、ある物質が他の物質と容易に結合する性質や傾向が高いことをいいます。
完全ヒトADLib®
当社のオリジナルADLib®システムはトリの細胞を用いているため、トリ抗体を分泌しますが、分子生物学的手法によるトリ抗体の遺伝子配列をヒト抗体の遺伝子配列に置換する事が可能です。この作業により、完全ヒト抗体を分泌させるADLib®システムを作製し、いきなりヒト抗体を作製することが可能です。
超ラージスケールセレクション
オリジナルのADLib®システムのセレクションの規模(容量)を100倍程度(50リッター)に大規模化したものになります。
検証的契約
本格契約に至る前段階として、ADLib®システムの有用性を顧客が検証・評価し、その後、中型(契約額3千万円程度)や大型(契約額1億円程度以上、且つ複数年契約)の本格的契約に結びつけます。
最適化
医薬品の研究開発において、候補物質の安全性と治療効果をできるだけ高めるために薬物動態(生体内での吸収、分布、代謝、排泄と効果の関係)や物性(投与方法、溶解性、安定性等)等の観点から、必要な改良を行う一連の作業です。治療用抗体の研究開発における最も重要な最適化はヒト型化です。
Nature Biotechnology
Nature誌と同じ出版社であるNature Publishing Group社が発行する、バイオテクノロジー専門の論文雑誌です。
クロマチン構造
クロマチンとは、真核細胞内に存在するDNAとタンパク質の複合体のことを表します。例えばヒトの場合、一つの核に納められているDNAの総延長はおよそ2mといわれており、これを10μmの核に収納するための構造がクロマチン構造であります。
抗体遺伝子座
遺伝子座とは、染色体やゲノムにおける遺伝子の位置のことをいい、抗体遺伝子座とは、ゲノムの中で抗体を形作る遺伝子が存在する場所のことを示します。
IgM
抗体は、構造の違いによっていくつかのタイプに分けられ、その中の免疫グロブリンM(Immunoglobulin M)の名称を略したものです。
クローン
同一の起源を持ち、かつ均一な遺伝情報を持つ核酸、細胞、個体の集団のことをいいます。
ELISA
ELISA (Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay) は、試料中に含まれる抗体あるいは抗原の濃度を検出・定量する際に用いられる免疫化学的アッセイ(後述)の一つです。
免疫化学的アッセイ
免疫化学的アッセイとは、生物材料を用いて行うバイオアッセイ(生物化学的実験)の一つであり、特に抗体を用いて行う分析手法をいいます。抗体が、抗原に対して非常に特異的に結合する特長を持っているため、免疫化学的アッセイはバイオアッセイの中でも特に広く用いられる手法です。
ファースト・イン・クラス(First in class)
その機序の医薬品の中で、市場に最初に登場した医薬品のことを指します。日本では、画期的新薬、ピカ新などと呼ばれています。類似薬がないことから高い薬価と高い売上が期待できるが、その反面、既存品の模倣ではなく、新しい構造の化合物を独自に創出する必要があるため、研究開発の難易度が高く、コストもかさむ傾向があります。
ベスト・イン・クラス(Best in class)
同一薬効、同一メカニズムの中で二番手以降であっても、最も優れている新薬のこと(薬効が強い、毒性が低い、安定性が高い等)をいいます。
ADC抗体
抗体薬物複合体のことを指します。ADC抗体の特長は、悪性腫瘍や炎症性疾患等の目的の組織や細胞表面タンパク質(抗原)に特異的に結合する抗体に抗がん剤などの薬物を結合させることにより、薬剤を病変部位に選択的に到達させ、細胞内に放出させることでがん細胞等を死滅させることができます。
Naked抗体
ADC抗体とは異なり、特別な修飾など加工をしていない(飾りつけていない)抗体のことをいいます。
インターナリゼーション
抗体が抗原と結合後、細胞内に取り込まれる現象をいいます。
パイプライン
新薬として開発している医薬品開発候補を意味します。
ページのトップへ戻る